毎年5月頃に送られてくる固定資産税の納税通知書
毎年5月頃、不動産を所有している方々には市区町村から固定資産税の納税通知書が送られます。この通知書を開封した瞬間、最初に目を向けるであろう情報は、納税額でしょう。つまり、皆さんの負担となる金額がいくらか、に直結する情報です。この通知書は単に納税額を示すだけではなく、さまざまな重要情報が盛り込まれています。所有している土地の数や種類、建物の情報、それらの価格も明記されています。
固定資産税の納税通知書には重要な情報が
固定資産税の納税額を算出する基準となる評価額は大変重要な情報と言えます。この評価額は、保有している不動産の価値の参照指標となります。実際の売買価格や贈与税、相続税などは実勢価格や路線価といったデータに基づくものですが、固定資産税の評価額もまた、不動産の価値を把握するための一助となるでしょう。
納税通知書を確認する際の注意点
納税通知書を確認する際に注意が必要な点もあります。特に、市区町村によっては固定資産税が非課税の道路部分が記載されていないことがあります。この非課税部分も売却時の対象となりますから、名義変更などが漏れると困難な状況に直面することがあります。保有不動産の全てを納税通知書に基づくと思わないよう注意が必要です。
納税通知書が送られてこない
また、所有している不動産があるにもかかわらず納税通知書が送られてこない場合もあります。その理由は、不動産の価格が低い場合です。固定資産税の評価額が土地なら30万円、建物なら20万円未満であれば固定資産税が課税されず、納税通知書は送られません。特に人口が極めて少ない地方に不動産を持っている場合、この状況が発生し、不動産の存在を忘れてしまうことがあるようです。
納税通知書が送付されないもう一つのケース
納税通知書が送付されないもう一つのケースとして、共有不動産が挙げられます。共有不動産の場合、納税通知書は代表者1名へのみ送付されます。この場合でも、ご自身が所有している不動産を見落としてしまう可能性があります。特に、地方の不動産や共有の不動産を所有している方は、一覧表を作成するなどして定期的に保有不動産を確認することを強くお勧めします。何年かに一度のチェックを心がけることで、所有している不動産の全体像を忘れることなく把握することができます。