本業以外の副収入を得たいと考え、不動産投資に目をつける方は少なくありません。不動産投資は、成功すれば安定した家賃収入が入ったり、転売して大きな利益を得られる可能性を秘めています。一方で、管理費、修繕費、税金等様々な出費も発生します。出費の中には登記費用の負担も小さくありません。ここでは、登記費用について説明いたします。
登記費用
登記費用は司法書士への報酬と登録免許税等の実費に分けられます。最も費用を抑える方法は司法書士に委任せずに登記申請をすることですが、金融機関からの借入れがある場合は認めらないことがほとんどです。金融機関としては大金を貸し出す以上、確実に不動産の担保を取る必要があるため、登記手続きは専門家である司法書士に任せたいという理由です。一方、現金で不動産を購入する場合は、売主からの協力が得られれば司法書士に依頼しなくても登記申請が可能です。
司法書士に委任する最大のメリット
売主の本人確認、登記書類の確認を司法書士に任せることで、買主が安心して売買代金を支払うことができる点です。司法書士が事前に登記書類を確認するので、代金の支払いをすれば、ほぼ確実に買主に所有権の移転の登記がなされます。
自分自身で登記手続きするデメリット
登記の専門家ではない買主が自分自身で登記手続きをすることで、書類に不備があったりミスが起こり登記が却下されてしまう可能性が高まります。つまり、司法書士への報酬を支払いたくないがために、場合によっては売買代金を支払ったのに不動産が自分の名義にならないというリスクが発生します。このように、現実的には登記手続きは司法書士に委任することが望ましいと思います。
司法書士に委任する際のポイント
司法書士の報酬は自由化されているため、事務所によって報酬が異なります。司法書士の知り合いがいない場合は仲介の不動産会社の紹介、金融機関又は売主の指定の3パターンが多いようです。売買契約書に司法書士は売主指定と記載されていたり、借入先金融機関で指定されてしまうケースは他の司法書士に委任することが難しいのですが、それ以外の場合は買主自身が司法書士を自由に決められます。司法書士を自分で見つける場合、不動産会社の紹介の司法書士より報酬が低く抑えられることが多いと思います。なぜなら、不動産会社の紹介の場合は競合しないため、価格を抑える必要がないためです。一方、自分で探す場合はインターネット等で報酬を比較できますし、別の物件でも依頼してリピーターになれば更に割引してもらえることもあるかもしれません。不動産投資を始める方は支出を抑えることが利回りに直結するため、多少の手間をかけてもご自分で司法書士を探してみてはいかがでしょうか。