不動産の売却をする場合には、通常であれば不動産売却のプロである不動産仲介業者に売却の手続きを依頼する人がほとんどでしょう。
その理由として、不動産を購入してくれる買主を見つけるのは一般の方では困難だからです。不動産仲介業者に依頼をすれば、インターネットや看板などの広告を駆使して買主を探してくれます。また、不動産の売買は高額なお金が動きます。購入する側としては、購入希望の不動産に物理的にも法律的にも問題がないか心配になります。しかし、不動産売買の知識が豊富な仲介業者の方は、買主に対して売買対象の不動産について十分な調査をして説明をしてくれることで、買主の不安を軽減してくれる役割も果たしてくれます。
もっとも、不動産仲介業者という専門家の関与を求める場合には当然報酬が発生します。売買対象の不動産が安価であったり、買主がすでに見つかっていて、その買主が知人というケースでは、必ずしも不動産仲介業者の関与を求める必要性が高くないと買主、売主の契約の当事者が判断することがあります。そのような事情により、仲介業者の手を借りず個人間の当事者のみで売買契約を進めることがあるようです。
ただし、不動産仲介業者の関与が必要ないと判断された場合でも、不動産の名義変更の登記に関しては司法書士に依頼すべきと考えます。せっかく不動産の売買契約を締結しても、不動産の名義変更がしっかりとできなければ片手落ちと言わざるを得ません。
司法書士は、不動産の名義変更に必要な書類を案内し、登記申請に必要な書類も作成してくれます。また、司法書士が登記事項を精査することで、名義変更だけでなく、売買による移転登記の前提として必要な住所変更登記や抵当権抹消登記の判断も行います。また、売主の方が権利書を紛失してしまっている場合に、権利書に代わる書類の作成なども司法書士は行います。
